今回紹介するのは「オットーという男」
安心と信頼のトム・ハンクス主演の人情コメディ映画です。
"幸福な家庭はみな同じように似ているが、不幸な家庭は不幸なさまもそれぞれ違うものだ。" (トルストイ『アンナ・カレーニナ』)
トルストイさん、幸福にも様々な形があるんやで。
「オットーという男」はAmazon primeビデオで見放題配信中。
あらすじ
オットーは町内イチの嫌われ者でいつもご機嫌斜め。曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール、ルールを守らない人には説教三昧、挨拶をされても仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で近寄りがたい…。それが《オットーという男》。
そんな彼が人知れず抱えていた孤独。最愛の妻に先立たれ、仕事もなくした彼は、自らの人生にピリオドを打とうとする。しかし、向かいの家に越してきた家族に邪魔され、死にたくても死ねない。それも一度じゃなく二度、三度も…。世間知らずだが、陽気で人懐っこく、お節介な奥さんマリソルは、オットーとは真逆な性格。小さい娘たちの子守や苦手な運転をオットーに平気で頼んでくる。この迷惑一家の出現により “自ら人生をあきらめようとしていた男”の人生は一変していく――。
スウェーデン発のベストセラー小説を映画化し、第89回アカデミー外国語映画賞ノミネートされた「幸せなひとりぼっち」を、トム・ハンクスの主演・製作でリメイク。「プーと大人になった僕」のマーク・フォースターがメガホンをとり、「ネバーランド」「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」のデビッド・マギーが脚本を担当した。
これみてポイント
オットーに感情を揺さぶられる
オットーは町内イチの嫌われ者でいつもご機嫌斜め。オットーは毎日近所をパトロールして細かなところに突っ込みを入れて回ります。
なんだこのくそじじいと思っても大丈夫。観ていくうちにオットーめちゃくちゃ良いやつやんけとなります。
口うるさいけれども言っていることは正しくて、このオープニングを観て「わかるぞ、オットー」と思ったのは私だけではないはず。
三途の川を行ったり来たり
妻に先立たれたオットーは人生に絶望して生きる気力をなくします。
そこで、何度も自殺を図ります。これまでの人生の走馬灯が駆け巡り、もう少しで愛する妻の元へ旅立てる・・・。と思った矢先に現実世界から自分を呼ぶ声が・・・。
三途の川を渡ろうとしたら向こう岸のばっちゃが蹴り返すようなコミカルな展開が繰り返されます。このあたりは今敏監督の妄想代理人、第8話「明るい家族計画」を彷彿とさせます。
ちなみに、若き日のオットーを演じているのはトムの息子、トルーマン・ハンクス。
素敵なご近所さん
オットーの人生を変える人物が、向かいに引っ越してきたマリソルとその家族。
人懐っこくて初対面のオットーに対してもグイグイ来るマリソルとその夫のトミー。特にマリソルは固くこわばったオットーの心をほぐしていく。
もうひとり、この映画を明るくしてくれる存在がジミー。ウォーキングを日課としている彼は毎朝オットーに挨拶をしてくれる数少ない人物。大事な癒やし枠です。
長い人生、人間関係は変化していくし、仲たがいすることもあれば、死に別れることもある。愛する妻に先立たれて人生に絶望しても、顔を上げてみれば別の幸せがそこにあるかもしれない。
そんなことを考えさせてくれるいい映画です。
映画概要
オットーという男 | |
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A Man Called Otto | |
監督 | マーク・フォースター |
脚本 | デヴィッド・マギー |
原作 | フレドリック・バックマン 『幸せなひとりぼっち』 坂本あおい 翻訳 ISBN 978-4150413941 早川書房(2016年10月発行) ハンネス・ホルム (オリジナル脚本) |
製作 | リタ・ウィルソン トム・ハンクス フレデリク・ヴィークストレム・ニカストロ ゲイリー・ゴーツマン |
製作総指揮 | マーク・フォースター レネ・ウルフ ルイーズ・ローズナー デヴィッド・マギー マイケル・ポーセリード ティム・キング スディ・スマイス スティーヴ・シュアシアン セリア・コスタス ネーダ・バックマン トール・ヨナソン |
出演者 | トム・ハンクス |
音楽 | トーマス・ニューマン |
撮影 | マティアス・ケーニッヒスヴィーザー |
編集 | マット・チェス |
製作会社 | コロンビア映画 プレイトーン |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 126分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $50,000,000[4] |
興行収入 | ![]() ![]() ![]() |
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